名古屋でラーメンを食べ歩いていると、必ずどこかで耳に入ってくる名前があります。
それが萬珍軒(マンチンケン)です。
玉子とじラーメンという、他ではなかなか見かけない一杯で知られる店ですが、実際に足を運んでみると、そこは単なる「名古屋名物」の枠には収まらない、町中華としての底力を感じさせる空間でした。
私は建築の仕事をしている45歳の男です。
普段は少し口が荒いと言われますが、ラーメンの前ではわりと素直になります。
休日はだいたいパチンコかラーメン屋巡り。
そんな自分が「また来たい」と思った店は、そう多くありません。
今回は名古屋市中村区太閤通にある萬珍軒について、実際に現地で感じた空気、迷い、ちょっとした失敗も含めて、正直に書いていきます。
店舗情報
| 店名 | 萬珍軒(マンチンケン) |
|---|---|
| 住所 | 〒453-0811 愛知県名古屋市中村区太閤通4丁目38 |
| 営業時間 | 平日 17:00〜25:00 金・土 17:00〜25:30 |
| 定休日 | 日曜・第3月曜(臨時休業あり) |
| 交通手段 | 地下鉄桜通線「太閤通駅(旧:中村区役所駅)」4番出口より徒歩約3分 名古屋駅から車で約5分 |
| 支払い方法 | 現金のみ |
| お問い合わせ | 052-481-8824 |
グーグルマップ
設備
| 席数 | 65席 |
|---|---|
| 個室 | 無し |
| 貸切 | 可能(20人以下可) |
| 喫煙 | 全席禁煙(電子タバコ含む) |
| 駐車場 | 有り(専用+提携あり) |
| 設備 | 席が広い/カウンター席あり など |
| お子様連れ | 可能 |
名古屋市中村区で深夜に灯る一軒
萬珍軒は、地下鉄桜通線・太閤通駅(旧中村区役所駅)から歩いて数分の場所にあります。
名古屋駅からも車で数分。そのため「名古屋 ラーメン 有名」と検索すると、まず名前が出てくる存在です。
私は2010年式のハイエースで向かいました。仕事帰りです。
正直、名駅周辺は駐車場がややこしい。
ただし、この店は専用や提携の駐車場があり、その点は助かります。
とはいえ、夜の時間帯は混みます。実際、到着したのは18時半前でしたが、すでに数人が店前で待っていました。
並ぶのは嫌いではありません。ただ、腹が減っているときは別です。
正直、空腹時に並ぶのが平気な人じゃないと、この店は向かないかもしれません。
行列を並ぶ覚悟が必要
回転は思ったより早く、20分ほどで店内へ。
カウンター席に通され、腰を下ろした瞬間、妙に落ち着く匂いがしました。
中華鍋の油とスープの湯気が混じった匂いです。
派手ではありませんが、厨房の動きが近い。そのため、音がリアルです。中華鍋が当たる音、湯を切る音。
一方で、思ったよりも席の間隔が広い。もっとぎゅうぎゅうを想像していました。私は勝手に「昔ながらの狭い町中華」を思い描いていたので、そのゆとりに少し拍子抜けしました。
そして周囲を見渡すと、ラーメンだけではなく、なす飯や炒飯を食べている人が多い。その光景を見た瞬間、予定が揺らぎました。
玉子とじラーメンか、なす飯か
最初は当然、「玉子とじラーメン」を頼むつもりでした。いわば萬珍軒 名物です。
ところが、隣の客のなす飯が目に入った。湯気とともに立ち上る甘辛い香り。量はしっかり一人前以上。
一瞬、本気でなす飯単品にしようか迷いました。
しかし、初来店で名物を外すのは負けた気がする。そのため、玉子とじラーメンと、なす飯はハーフ感覚で頼めるだろうと甘く見て、両方注文しました。
これは少し読み違えでした。
萬珍軒の特徴・向いている人
運ばれてきた玉子とじラーメンは、見た目が柔らかい。白濁したスープの上にふわりと卵。量は標準的な一杯よりやや多めです。
スープをひと口。塩味ベースですが、角がありません。玉子が全体を包み込む。そのため、夜でも重たく感じません。ただし、あっさりと誤解すると違います。油分はしっかりあります。
麺は極細。スープとの絡みが異様にいい。そのため、食べるスピードが自然と上がります。
この一杯は
- 深夜にガツンよりも、優しさを求める人
- 飲みの締めを探している人
- ラーメン初心者
には向いています。
一方、二郎系のようなパンチを期待する人には物足りないでしょう。
私は普段こってり派なので、最初は「優しすぎるか?」と頭をよぎりました。しかし、食べ進めるうちに妙にクセになる。これは好みが分かれます。
なす飯の罠
そして、なす飯。
量が思った以上に多い。
甘辛ダレがしっかり絡み、油も効いています。味は濃いめ。そのため、ラーメンと合わせると重なります。
正直に言います。両方フルサイズはやりすぎました。
途中で「次は単品で来るべきだ」と後悔しました。初来店なら、どちらか一方を軸にするほうが賢いです。
ただし、このなす飯は中毒性があります。油のコクと甘さ。体にいいかと聞かれれば微妙です。しかし、うまい。こういう背徳感は嫌いではありません。
接客と空気感
店員さんは無駄がありません。愛想が爆発的にいいわけではない。ただし、テキパキしています。
一方で、注文を迷っているときに急かされる感じはありませんでした。厨房の動きは忙しい。しかし、客への視線はきちんと向いている。そのバランスは見事です。
ただし、ピーク時は騒がしい。静かに食事を楽しみたい人には向きません。ここは町中華です。
デメリットをあえて言う
立地は駅近ですが、名駅中心からは少し外れます。そのため、観光ついでに気軽に寄るというよりは「目的地にする店」です。
また、現金のみという点は、最近のキャッシュレス慣れした人には不便でしょう。私も財布の中身を確認してから入りました。
そして、並ぶ可能性は高い。そのため、短気な人には正直おすすめしません。
名古屋の玉子とじラーメン萬珍軒まとめ
私は、パンチのあるラーメンを求めて遠征するタイプです。そのため、最初は玉子とじラーメンを少し侮っていました。
しかし、この店の一杯は「派手さで勝負しない強さ」があります。正直、刺激を求める若者には物足りないかもしれません。けれど、疲れた大人には刺さります。
私はまた来ます。次はなす飯単品にするか、それとも玉子とじ担々麺に挑戦するか。迷いながら帰路につきました。
ラーメンは、腹を満たすだけの食べ物ではありません。記憶に残るかどうかです。
萬珍軒は、静かに記憶に残る店です。

